歌が上手くなるために必要な事
1.自己評価の重要性
レッスンでもいつも言うことですが、歌が上手くなるためにはまず「録音」することから始めてください。
最近は携帯でも簡単にMP3などの軽いファイルで録音できますし、昔と比べれば高音質で録音できるICレコーダーも安く手に入るようになりました。
なぜ録音が大事なのか?
歌うことに慣れていない人が、歌いながら自分の歌のピッチやリズムを確認するとどうなるでしょうか?かえって音が揺れたりアクセントが狂ったりして、自分が思い描いているヴォーカルを表現できない、、。そんなことはないでしょうか?
「歌う」という行為は、物理的にも精神的にも「アウトプット」です。そして、その声を耳や伝導で感じて脳が判断する行為は「インプット」です。
人間の脳には感性や表現力、感情を担当する部分と、分析や判断を担当する部分があります。理想的には、歌うときは完全に「アウトプット・モード」に、そしてそれを後で分析するときは「インプット・モード」に切り替えることが望ましいのです。
2.練習の効果的な可視化
レコーディングは、発声法、呼吸法、発音のクリアさなど、ヴォーカルに必要な技術を磨くのに役立ちます。録音を聞き返すことで、これらのスキルの微調整を行うことが可能になります。また練習の過程や進捗を記録することは、モチベーションの維持に役立ちます。レコーディングによって、練習の成果を明確に可視化し、目標に向けた具体的な道のりを描くことができます。
普通に録音するだけではダメなのか?
レコーディング・レッスンでは、専用の機器を使ってライン録りという方法で録音します。カラオケや原曲に合わせて歌って録音しますが、録音した音源はヴォーカルとバッキングトラック(カラオケや原曲)音源を別々に再生することができます。バッキングトラックを小さくしたり、ヴォーカルだけを再生し細部までチェックすることができ、これによって、今まで気づかなかった自分の歌い方の癖を知ることができるのです。また、ビフォーアフターも簡単に比べることができます。
3. 感情表現の深化
音楽は感情を表現する手段です。レコーディングを通じて、感情の伝達方法を練習し、より深い感情表現を目指すことができます。録音を聞くことで、自分の感情表現がどのように聞こえるかを理解し、改善することができます。
4.パフォーマンスをブラッシュアップする
ライブパフォーマンスでは、細かいニュアンスが大きな違いを生むことがあります。レコーディングは、自分のパフォーマンスを微細に分析し、ライブでの表現を磨くのに役立ちます。
5.継続的な自己改善
最終的に、レコーディングは継続的な自己改善のプロセスを促進します。定期的な録音と評価を通じて、自分の成長を確認し、次のステップに進むための明確な目標を設定することができます。