古い黒人民謡の音楽的特徴
- 共同制作
- コール&レスポンス
- 合唱部分のリフレイン
- 即興のメロディと歌詞
- 多様な音楽装飾(slurs, bends, shouts, moans, groans, cries)
- 個人が原旋律を離れて装飾を行いつつ歌うグループ歌唱
- 複合的なリズム構成(シンコペーション、ポリリズム)
- 歌唱に身体動作が伴うこと
- 一定の韻律にのった常套表現(決まり文句)が色んな曲に引用される。
ブラック・ゴスペルの歌い方にはルールがある
黒人音楽にはその「特徴」として上の9つがあげられますが、そのうちでもゴスペルのリード・ヴォーカルやソリストは特に「4番と5番」をしっかりと勉強すると、より黒人教会で歌われているような「ゴスペル歌唱法」が身に付くと思います。
長年、日本のゴスペルの歌い手をたくさん見させてもらっていますが、「上手い人」に限って日本人独特の「なんちゃって感」があります。
特に日本人で「R&B」とか「ディーヴァ系」と呼ばれる女性歌手は「それっぽさ」を出すのは本当に上手いんですけど、でもコンテンポラリーの原曲の上っ面だけ真似してるので薄っぺらくて説得力がありません。
ここまで書いたら「じゃあどうやったら歌えるのかを、お前が指導できるのか?」というご意見も飛んできそうですが、これに関しては僕の場合は「自分が歌ったことのある男性歌手」に限っては、まあまあいいレベルまでレクチャーできると思いますが、女性歌手に関しては「違うのはわかる」としか言えません。
ただ僕が話したことのある黒人歌手はほとんどが「現代の歌手」の物真似ではなく、もっと伝統的な歌唱手法を勉強することに時間をかけています。
ゴスペルの草創期を築いたマザー・スミスやサリー・マーティンがベッシー・スミスやマ・レイニーに憧れて、彼女たちの自由度の高い洗練された歌唱法を盗むことによって、初期のゴスペルのアプローチの基礎が出来上がりました。
それをマヘリア・ジャクソンやクララ・ウォードなどが具体的なスタイルとして確立させ、その後のアレサ・フランクリンをはじめとするフォロワーは現代にいたるまで、先人が作った「厳格なルール」を守っています。どれだけサウンドが新しくなってもこの「ルール」は影響を受けない「不変のルール」であり、黒人歌唱法の「背骨」となっていると僕は解釈しています。
本気で向き合う仲間から良い刺激をもらおう!
上に書いたような「ゴスペル歌唱の黄金律」みたいなものをBee校長が教えられるのかと言えば残念ながら答えは「No」です。
というかそんなの教えられる先生っていないんじゃないかなと思います。でもオタクなBee先生は、「アレサが誰から歌を習ったか?」「マヘリアが誰の影響をもろに受けたか?」また「マヘリアは誰をかわいがっていたか」みたいなことをめちゃ知っています。
なので「アレサみたいになりたかったら、とりあえずアレサが影響を受けたクララ・ウォードをコピーしてみよう!」という実験的な練習をプログラムしようと考えました。それが「ゴスペル塾」です。
そして、そんなアホみたいな実験に本気で付き合ってくれるメンバーが現在約20名程います。みんなめちゃくちゃ真面目にヴィンテージ・ゴスペルの王道をコピーしています。そして、ちょっとBee校長も驚くくらいの成果が出てきた人が数人現れ始めました。この数人に関しては「やって良かったね~」と言えます。
もし「自分も興味がある」という方はとりあえずご連絡ください。完全少人数制ですので希望者が多くなればクラスを増やしますし、空きのあるクラスに入会することもできます。
\ゴスペルのルーツを学ぼう/